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個別支援計画と個別の教育支援計画

2017年11月12日

記事のリード文

 
秋深く、冬の訪れを徐々に感じる時期ですね。皆様どうお過ごしでしょうか?

計画相談で様々な人に関わっていると、様々なスペシャルニーズに直面します。障害福祉現場では平成27年に厚生労働省により、障害のある児童生徒の一人一人のニーズを正確に把握して、個別に対応していくという視点から「個別支援計画」の作成が事業所に義務づけられました。同時に文部省でも教育の視点から適切に対応していくという考えのもと、長期的な視点で乳幼児期から学校卒業後までを通じて一貫して的確な教育的視点を行うことを目的に学校でも「個別の教育支援計画」の作成が義務づけられました。

また、この教育的支援は、教育のみならず、福祉、医療、労働(就労)等の様々な側面からの取り組みが必要であり、関係機関、関係部局の密接な連携協力を確保することが不可欠であるとし、他分野で同様の視点から個別の支援計画が作成される場合は、教育的支援を行うにあたり、同計画を活用することを含め教育と他分野との一体となった対応が確保されることが重要であると定められています。

この中では学校関係だけでなく、教育以外の関係機関や関係分野との連携が強く求められています。特別支援教育は学校の中だけで完結可能な問題や課題だけでなく、それ以外の専門的分野の協力を必要とする児童生徒を含めた支援を目指すようになりました。つまり、従来の視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱、言語障害、情緒障害に加えて、学習障害(LD)、ADHD、自閉症スペクトラム障害なども対象とするようになっているのです。

従来の学習指導に加えてより専門的な教育支援が必要な児童生徒が特別支援教育の対象として示されたわけです。ですから、より具体的な教育支援計画を明確に示す必要もあります。その為に、学校と他の関係機関との連絡調整をするコーディネーター(特別支援コーディネーター)としての役割をするものが必要になったのです。←学校関係者の皆様、忙しいですね(´;ω;`)。そういった学校以外の専門機関の意見や見解を盛り込んだ教育支援計画には次の様な内容について計画を作成する様に示しています。

計画の作成を担当する機関を明らかにして、以下の内容を盛り込んだ計画を作成、改定を行う。

1)特別な教育的ニーズの内容

2)適切な教育的支援の目標と内容

障害の状態を克服、改善するための教育、指導を含め必要となる教育的な支援の目標及び基本的内容を明らかにする。福祉、医療等教育以外の分野からの支援が必要となる場合はその旨を併せて記述する。なお、従来より、盲、聾、養護学校において具体的な指導の目標、内容等を盛り込んだ年間の指導計画として毎年作成された個別指導計画は、児童一人一人の教育的ニーズに対応して指導の方法や内容の明確化を図るものであるが、乳幼児期から学校卒業後までを通して長期的な視点で作成される。「個別の教育支援計画」を踏まえ、より具体的な指導内容を盛り込んだものとして作成される。

3)教育的支援を行う者、機関

保護者を含め、教育的支援を行う者及び関係機関と、その役割の具体化を図る。

大切なことはチームアプローチです。まず、学齢期での一人一人の支援計画を、具体的に全て書き出してまとめていく。そして、それぞぞれの支援に対しての評価、あるいはコメントを書き添える。時系列に沿って具体的な支援を記述し、その評価を行う。そう見ていくと、必ず一人の人間を取り巻く環境が変わっていくのと、取り巻いている人的資源も変化していくのが見えます。先生が変わると、その生徒を取り巻く環境は必ず変化しているものです。児童発達デイ、放課後デイ、学校の校長、担任、住環境における友達や生活環境、様々な事件や自然環境の変化、全てが蜘蛛の糸の様に作用しあい、一人の生活を構成しているのですね。


ソーシャルワークには地域住民と一緒になって行うコーディネーターとしての役割が随分と大きな比重を占めると考えています。個人の支援の為に作成されたチームには他種、多様な専門家が加わり、お互いそれぞれの専門分野について教えあうことが出来ます。それは、自分の専門性にも幅が出来ることになります。さらに、おたがいの長所と短所を補充することで利用者により質の高い支援が提供できます。そういった専門性の高い多方面からの視点は現状把握や利用者のニーズに合わせて将来の課題についても、建設的に総合的に対応できるという長所があります。


反面、多くの関係者がチームを作ることにより、責任の所在が不明瞭になることがあります。利用者の情報や、希望について的確な情報共有がされない場合、何度もまた変わった関係者に情報を伝えなくてはなりません。また、情報の共有が適切でない場合関係者がそれぞれの立場や専門性からのアプローチになってしまい、利用者本人にとって支援の矛盾が生じ、混乱を起こすこともあります。


そのような事態を避けるために、相談支援事業所は、信頼関係(ラポール)を継続的に築き、利用者を含めた支援会議を必要に応じて開催し、情報の共有化と支援を提供する側の自己点検をする必要があると今回は声を高く掲げておこうと思います!


※横浜ディスアビリティ支援センター(YDSC)では横浜市内、または近郊に住まいのスペシャルニーズを持った生徒の保護者の方々に特別支援教育に関するご意見と、所見を随時受け付けております。「こういう特別支援教育を行ってもらいたい」「こういう専門に特化した事業所ないですか?」「先生や学校にこういう支援体制をきづいてもらいたい」等ありましたら、是非問い合わせください。出来る限り皆様の声を反映して、よりよい横浜を作っていきたいと思います。これからも宜しくお願いします。
 


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